引網香月堂さんの上生菓子
私「おやつ買いにいく?」
長男「何買うの?」
私「引網さんに好きなもの頼むっていう」
長男「行く」
というわけでえっちらおっちらこの時期恒例、吉祥寺東急の富山の物産と観光展へ。
ここに毎年いらっしゃるのが引網香月堂4代目。高い技術を評価され選・和菓子職に認定された職人さんです。
この方が、タイミングが合えばオーダーを受けてくださるのですよ。
我が家は引網さんの上品な作品(というべきものだと思う)がとても好きで、東京にいらっしゃるのを楽しみにしています。
とりあえずは今日長男が作ってもらったものを見ていただきましょうか。
鬼はー外!福はー内!
— Yoka (@machiko_yoka) 2017年2月3日
鬼「ワー!あんこの宝石箱や〜!」
長男が吉祥寺東急に催事で来店中の引網香月堂さんにリクエストして作っていただいた豆と鬼。
鬼の顔を「かわいいからさ」とギリギリまで食べあぐねる長男かわいい。 pic.twitter.com/7HXhel3R00
豆の方の枡、これ木目作ってあるんですよ。あのマーブルあんこ何だろうねと言っているうちにあれよあれよと枡になり。
枡の中には黒糖餡。それを包む薯蕷練り切りかな?とあいまって、全体にとろりとした味でした。
そして鬼!鬼のパンツ穿いてるよ!バンザイしちゃってるよ!あと表情!
もう全方位かわいい。小豆あんを芯にした練り切りです。
あともうひとつ、私がお願いした「新一年生」。もうすぐ長男が新一年生ということで感慨に浸りっぱなしの私でして。
ちょっとピントが甘いですが、
銘「六色の翼」
これからの6年間が楽しいものであるようにという願いを6色の餡と6枚の花びらに込め、そして大きく羽ばたくための翼も。
内側から光が溢れる引網さんらしい美しい作品。長男はもったいないので明日まで飾っていただくとのことです。
ちなみに去年私が「電車、バレンタイン」で無茶振りしたところ出てきたのがこちら。
銘「想いをのせて」
お母さんの想いの上を電車が走って行く。。絵本の世界に迷い込んだような気持ちをまさか和菓子で抱かされるとは。
引網さんのお菓子、上生以外にはバターを忍ばせた白あんで大きないちごをくるみ、なめらかな求肥で包んだいちご餅、黒糖入りの皮で小豆餡、さらにその中に白あんを包んだ家持まんじゅう、洋風どら焼きや梅のお菓子などあれやこれや美味しいものが揃います。
引網さん、今月は東急吉祥寺店で開催の富山物産展に2/8まで、そのあと2/9〜2/14と松屋銀座の「GINZA バレンタイン アベニュー」に出店なさいます。松屋銀座さんのバレンタインイベントには他にも気鋭の和菓子職人が集う様です。東京の方ぜひ。
最近の息子たち:
・長男がお風呂で湯船の縁に手をかけてブリッジすると、次男が大喜びでその下をくぐって遊ぶ。最近次男がもっともっとと要求が激しくなり、長男「しょうがないなー」とずっとやってあげている。
いい子だなとも思うしそんなに期待に応えなくてもええのよと心配にも思うし。。
・食事をいつもまぜまぜしている次男、先日カレーを出した。ご飯とお肉をゴロゴロさせたルーを別盛りで。混ぜずに食べてくれるというね。お肉を食べ、ルーを飲み、米を残し。そこは混ぜるとこ!
で翌日煮物、唐揚げ、千切りキャベツ、ご飯を出したら「エイッ」と言いながら全部混ぜた。子供の基準、わからない。とりあえず混ぜる時の掛け声かわいいのでよい。
茗荷の甘酢漬け
これすごく便利なことに最近気づいたんですよ。
そして我ながらとても綺麗で美味しいのですよ。
お酢は色々浮気もしましたが、酢の物や甘酢を作るなら、やっぱり千鳥酢さんが好きです。色がきれいで酸味がまろやか。求めやすい価格もいい。
材料:
茗荷 適量
甘酢(作りやすい量)/
砂糖 50g
酢 100g(cc)
水 200g(cc)
塩 たっぷりひとつまみ
作り方:
- 甘酢の材料を小鍋に入れて火にかけ、砂糖が溶けるまで加熱する。
あまり煮立てると酢が飛ぶので砂糖が溶けるくらいでいいです。 - 茗荷を縦に半分に切る。
- 鍋に水を入れて沸かし、沸騰したら2を入れ、再沸騰したら冷水にとる。
- 清潔な保存容器に茗荷を詰め、1の甘酢をかぶるくらいまで注ぐ。
- 一晩寝かせる。
いちど作れば10日くらい冷蔵庫で保存できます。
とりあえず刻んでお漬物でいいし、
和え物の色と味のアクセントにもなるし、
焼き魚のはじかみがわりにもなるでしょ、あピントが合ってない。
外側をちょっと剥いだのをお弁当の仕切りにしたりもしています。
長男などそのままよくかじってます。
夫の酒の肴にもなるそうです。
最近の息子たち:
・次男が小皿をパリッパリ割るので、友人と遊びがてら合羽橋で補充してきた。割ったのと同じのを数枚。買いに行った高橋総本店さん、ここの品物はお手頃価格ながらそれなりに見え、入れ替わりは多くないのでお皿を割る子(まあ私もやります)がいる我が家にありがたいです。
・幼稚園で放課後に男の子たちがズボンを下ろして遊んでおり、長男、誘われるも苦笑いで見ていただけ。以前やっているのを私に「パンツで隠れる部分を見せちゃいけないんだよ」と言われたからか。
幼稚園のつきあいなら、、と思うところもあり、でもそろそろそういうことはお友達のためにも自分のためにも気をつけて欲しい気持ちもあり、男子難しい。
・次男がキーボードを弾く、ダンスをする、名前を呼んだら手をあげるなどしたあと、ドヤァという顔をして自分で手を叩きながら「あーじぇじぇー」とか言ってるのだけど、これ「あー上手!」と私が言ってるのを真似しているかもしれない。
この子はテレビの音、iPadのゲームの音、隙あらば踊るので大体1日中「あーじぇじぇー」をやっている。
「粉やの息子」×奥本製粉製パン勉強会
みなさん粉もんは好きですか?
小麦から米、蕎麦、とうもろこしなどあらゆる粉、小分けではここでしか手に入らない粉、はたまた製パン製菓材料、用具を扱ういいネットショップがありましてね、価格も手頃でお世話になっとります。そのショップがこちら、粉やの息子さん。
その粉やの息子さんが定期的に開催なさっている勉強会、これまでは関西各地のみでの開催だったのが、ついに東京でもということで参加してきました。
あまり写真がないので少し寂しいかもしれませんが、今日のメモ代わりに。長いのでパン好きな方がついてきてくだされば。。というところです。
レシピはあとで粉やの息子さんのウェブページに掲載されるのではないかと思います。興味ある方は是非見に行ってみてください。出たらこちらにもリンクを貼ります。
さて、本日の開催場所は門前仲町の奥本製粉の開発ラボ。
朝9時の受付開始時点で前日焼いたパンがディスプレイされ、粉やの息子の社長さんはじめみなさん、奥本製粉のみなさんが忙しく準備をなさっておいでです。写真は前日にチェックで焼かれたもの。左からレトロバゲット、フォカッチャとカンパーニュ、湯捏ね食パン、奥にベーグルとベーグルドーナツ。本番では各生地、2、3のバリエーションをつけてさらにたくさんのパンを焼くよとのことでした。
9時半から開始。講師、助手をなさる各社の社員さんの紹介、タイムテーブルの説明があります。
タイムテーブルはこんな感じで。
その後皆で作業ブースへ。
レトロバゲット
作業はオーバーナイト発酵されたレトロバゲットの分割、ベンチ、成形から始まります。この生地がバゲット、プチパン、フーガスになります。
今日は前日用意の記事を使ったためミキシングの実演は最後だったのですが、生地はグルテンを傷めないよう、オートリーズを使ってミキシング、4回のパンチでつないで仕上げます。水は一部コントレックスを使い、生地のダレを防止します。
冷蔵生地を取り出すところ以降は、とにかくガスを抜くなとのこと。プチパンは底をきっちりとめますが、バゲットの成形は手数を少なくすることが第一のように見えました。クープはスーッと縦に一本。ほんの少しクープナイフを倒して表面をそぐイメージで。
いつもパーリングナイフで入れていたクープですが、専用の道具はとても気持ちよく入るので、やはり買おうなと。
丸の内と渋谷にあるVIRONのバゲットに使用されているラ・トラディションフランセーズを使ったレトロバゲットは粉に旨味香りがあり、国産が好きであれこれやってみる私も、「やっぱりバゲットはこれで。。」とよろめく美味しさでした。多分これも使うな。
パンチ動画。お布団をたたむように。ミキシング直後はトロットロだった生地が、4回目にはかなり締まります。冷蔵発酵後はまたトロッとくるんですが。
パンチ動画。
成形動画。
春よ恋100%の大地の春を使ったフォカッチャ
軽い食感で美味しかった。歯切れがいいので、サンドイッチに向くと思います。ちなみに春よ恋はTOKIOが世界一おいしいラーメンを作るのに作った小麦ですね。旨味のある粉です。
油脂はそんなに多くないのでオールインでミキシング。あまり縦に持ち上げない生地。オリーブオイルをたっぷりまぶしてガスを抜くように指で押さえながら成形するのがポイント。
オリーブやドライトマトのオイル漬け、ダイスチーズを押し込んで焼成後、オリーブオイルを塗ってドライハーブや粉チーズをトッピング。
家庭でやるなら、オイルを塗ってトッピングという仕上げの作業は食べる直前が香りが良くてお勧めと社長さん。
ライトカンパーニュ
これ美味しかったです。セーグルタイプ130という細挽きのライ麦粉を使ってルヴァン種をおこし、オーバーナイト発酵させてから本捏ねという手間のかかるパンですが、ふんわりと口当たりが軽く、ライ麦の酸味はなく旨味があり、とても好きでした。
フランス産ライ麦100%のセーグル130はドイツやアメリカ産にありがちな酸味がないので、多めの配合が可能とのこと。
プレーンなタイプと赤ワインに一晩漬け込んだクランベリーを巻き込んだものを作りました。
クランベリーは焼いた時にはぜないよう、下の方に入れ込むということ、クランベリーが出ないよう、クープは浅めに、がポイント。
プレーンのクープは上からしっかり入ります。
この生地、クランベリー以外なら酸味のあるドライアプリコットを巻いて作るのもいいなぁと思いましたね。それだけでも、クランベリーと一緒にでも。
それにしても乳製品との相性がよいパンです。家で温める程度にトースト、バターを乗せていただいてニヤニヤとね。。
スコーン
危険な配合でしたね。粉にバター混ぜ込み×生クリームでまとめる=絶対美味しいですやん。
柔らかくしたバターと粉をミキサーでポロポロに混ぜてから生クリームを注いでまとめ、具材と合わせる感じです。私はバターは冷えたものを粉と一緒にフードプロセッサーで混ぜてやっていましたが、これと同じ仕上がりになるなと。使われたミックス粉はあっさりとしていて、スーパーにあるホットケーキミックスにある重曹かな?その他のえぐみがあまり感じられません。
チョコレート味はこれでもかという量のチョコレートが入ります。「チョコレート、嫌いな人はそもそも食べはらへんでしょ、入れるんやったらぎょうさん入れたら」という社長さんのお言葉。はい、美味しかったです。持って帰ったら長男が瞬殺。
アップルプレザーブをたっぷり混ぜこむのも美味しいですね。ペストリースパイスミックスを混ぜ込んだグレーズをかけたらまた良いのではないかと思いました。
昼食
パンを軽くいただくだけだと思っていたら、スープ、サラダ、ディップ、焼き野菜やソーセージ、飲み物まですごく充実。
欲張りすぎてウップ。おかず美味しかった。
マイスター食パン
「神戸マイスター」認定者の先生の名をとったパン。湯種でもっちり。パンセという粉は湯種にとても向いた粉らしく、甘みがあり、ボリュームがあってとてもよかったです。そのままいただくなら厚切りがいい。この食パンは関西らしいパンですねえ。ええですねえ。
この生地でバターを包み、ロールパンの要領で巻いて焼いた生地にオリーブオイルを塗って塩を振った塩パンがめっちゃくちゃ美味しかったですね。めっちゃ美味しい。
ベーグル
プレーン、ローストしてから粉砕したローストグラハムファインというものが入った全粒ベーグルと。ローストグラハム、美味しかったです。
家庭でのミキシングが難しくないよう、敢えて最強力粉ではなくフランスパン用粉セザンヌを使い、ややソフトなものに。油脂も敢えて加えて食べやすく。
焼成前の茹での作業は生地がぷくっときたら引き上げ。茹でから焼成までに時間があるとシワが寄るのでなるべく早くとのこと。
モルトシロップを入れたお湯で茹でるときれいです。
以上、もう何種類だろう、たくさんのパンが出来上がり、そして帰りにいただきました。
実際にはもう少しいただいています。スコーンとか、フォカッチャとか、お腹に入ってしまいましてね。。
あと奥本製粉さんのパスタと、粉やの息子さんのオリジナルお好み焼き粉。
これ私奥本さんのだと知らなかったんですが、うちここの食物繊維たっぷりスパゲティ、愛用してるんですよ。
1食80g当たり7.6gの食物繊維が入っているにもかかわらず、プリッとした食感で美味しいです。おすすめ。
まとめ
とても勉強になりました。
○捏ね上げ生地を触り、成形させてもらい、香りをかぎ、感覚をつかむことはとても大事。
復習だ!
○業務用ミキサーの低速はかなりゆっくりめ。
製粉会社が出している、縦型ミキサー使用のレシピを見てパンを焼こうとしたことがあるんですが、うちにあるキッチンエイドなどのスタンドミキサーと比べてどれくらいの回転数なのかがわからず悩ましかったところを、実際に稼働しているところを見ることができて参考になりました。縦型ミキサーの低速は、結構な低速。
どうぞ。
粉やショップで扱いのある、似た性能の卓上ミキサーの低速の回転速度が158RPM、1秒間に3回転ほどです。
○講師陣が豪華。
今日の先生は山西恒巳さん。製粉会社を経てニシカワ食品という兵庫ではメジャーというかスーパーで買える一番美味しいパンを作っておいでのメーカー、あるいはVIRON経営者の実家、その会社で製造責任者を務められた方で、その先生のレシピのパンは兵庫出身者の私にはすごく懐かしい味がしたんですよね。
ガリガリせず、粉の旨味がやわらかく伝わるパン。
笑いをとりながらパン理論を丁寧に教えてくださるので和気藹々としてましたね。
粉やの息子さんの社長さんは例えばオーブンの上火と下火、グルテンの活性等について大変理論的な講義をしてくださり参考になりました。ヴィエノワズリーは上火で、食パンは下火、バゲットも下火強めで焼くパン、家庭で食パンを焼くなら低温→高温に切り替えて焼くべし、とのこと。
もう一人、役員さんでしたか、とても優しい年配の社員さん、家にパナソニックのビストロを3台並べ、業務用縦型ミキサーの性能をそのまま小型したという卓上型ミキサーを使い、業務用ミキサーのレシピ通りのミキシングでパンを焼いておられるそうで、焼かれたパンの写真を見せてもらってのけぞりました。家庭でこんなお店の売り物のようなものができるんやな。。と。
この方と先生が繰り返しおっしゃっていたのが「毎回室温、湿度、水温、捏ね上げ温度、各作業時間の記録を取るべし」ということ。この日も毎回温度と時間を記録、きちきちと進めてらっしゃいました。そういうデータと経験の積み重ねでパンの仕上がりが安定するんでしょうね。水温の決定など、各家庭の室温やミキサーのミキシング時の温度上昇率もそれぞれなので、自分で記録をとってやっていくのが確かに一番です。
この話、今回のとても大事なところだったのではと。
エクセルで自作した詳細な記録表を見せていただきましたが、ああいうアプリ作ってくださったら買う。
是非またやっていただけたらとても嬉しい。倍率は初回の今回で2倍。この先さらに高くなっていくことが予想されますが、参加費も恐縮の安さでこれだけの充実っぷり、お好きな方は是非次応募してみてというところ。
参加資格はショップの利用者ですね。いい粉がたくさんあるのでのぞいてみてください。
ちなみに私のお勧めは、そこまで風味の強い粉ではなく、パンケーキから天ぷら、ケーキ、ふわっとしたようなものはだいたい何を作っても美味しく仕上がるこちら。
今や人気のキタノカオリですが、中でもこれ、ホームベーカリーで最後まで作ったとしてもとても美味しいものが出来上がります。
クッキーに。あと先日これと薄力粉を半々と各種スパイス、ハーブを混ぜた粉をまぶしたフライドチキン作ったらカリッカリでとてもいい感じに仕上がり、家族4人で1kgの鶏モモ肉があっという間になくなりました。
長々と、ありがとうございました。以上です。
楽しかった!夕方まで送り出してくれたお父ちゃん、息子たちおおきに!!
追記:
いただいて帰った湯種食パン、当日いただけなかったのでグリルドチーズに。
具は上がりんごとベーコン、玉ねぎ、黒胡椒、モッツァレラ。下がすきやき味の牛そぼろと青紫蘇、モッツァレラ。
サクッとしたグリルドチーズに長男ご満悦で嬉しい。
追記2(2/2):
当日ホイロがうまくいかなかった湯種使用のマイスター食パン、改めて焼かれたものを送っていただきました。
添えられたお手紙。
おいしいパンができるためにはたくさんの要素が必要なんですが、何があかんかったんか、どうすればいいのかの可能性をこうして示してくださるのいいですね。
何かのめり込むような趣味が欲しい人はパン作りとかいいのではないでしょうか。傍に湿度計と温度計、デジタル秤と計算機、手に差し込み式温度計、スプレッドシートに詳細な記録を保存、、だいぶ楽しいと思う。
なおマイスター食パン、厚めに切って250℃に温めておいたトースターでトーストして、バターを塗っていただいたら、もっちりボリュームがあって、とても美味しかったです。