赤飯まんじゅう元祖、音羽屋の「白梅」
京都、烏丸高辻の裏通り、というかビルが出来てしまって結果的に裏になってしまったみたいな場所に、ちいさなお菓子屋さんがあります。
そもそも通りかかってすぐにはお菓子屋さんとわからないほど。大きなガラス戸にのれん、という作りを見て「えっ何やさん?」とキョロキョロしてみると、「御菓子司 音羽屋」という屋号が出ていました。屋根だったかな?高いところに。あと「赤飯まんじゅう 白梅」の貼り紙。
おまんじゅう屋さんか!と、ガラス戸のところから「こんにちは」と声をかけると、中から驚いたご様子のおじさんが。
個人でやっておいでの和菓子屋さんにはあることですが、注文生産が主で、それで多めに作った分が店頭に出るというお商売のよう。その日はご近所のおひたきさん用の注文が入って特に忙しかったようで店頭には何もなかったのですが、いくつか多くできたという赤飯まんじゅうを運良く分けていただきました。
手早く経木に包みながらおっしゃったことには、今はよそでもつくっておいでやけれど赤飯まんじゅうを最初にだしたのはうち、ひとりで作っているので予約してもらえると確実ですとのこと。
私の希望の数のお饅頭を買えなかったことにとても申し訳なさそうになさっていたけど、こちらこそ知らずにすみませんというところで。それでも手に入ったほんのりあたたかいお饅頭を抱えて幸せな気持ちでお店をあとに。
さてそのお饅頭、これはうちで蒸し直したときの写真です。蒸し器から取り出すときにちょっと皮が破れています。
ぽってりと大きい形が愛らしい。
中の色がきれいです。
上の写真では分かりにくいですが、下からお赤飯を包んで、包み切らない程度にしているので、饅頭生地のところが白梅の花、少しお赤飯が顔を出したところが色味的にガクの部分に見えます。お店の人に本当のところを確認したわけではないのですが、私の予想通りならなるほどこれは白梅。
蒸し直してすぐいただくと、膨張剤の香り、イスパタかな?が少し気になります。蒸してから少し冷ましていただくか、買ったその日にいただくのがよさそう。
中身は本当にお赤飯、一口目は皮に入ったお砂糖の甘みが立つようにも思われますが、すぐにお赤飯といいバランスになって、栗の甘露煮の甘さがアクセントになるくらいのほんのりとした優しい味です。
なによりお赤飯、もちもちして、大きな小豆が入っていてとてもおいしい。
お代がうろ覚えだけど、コンビニのおにぎりにちょっと足した程度。200円しません。手も汚れずお腹にもたまる、これはいいおやつ、なんならお弁当代わりにもなるなぁと思った次第。
音羽屋の屋号の和菓子屋はわりとあちこちにありますが、赤飯まんじゅう元祖の音羽屋さんは烏丸高辻、日航ホテルの裏側です。
寒い時期なら、翌日着地域であれば発送もしておいでとのことです。
音羽屋
電話:075-351-5454